はじめに
こんにちは。mcsのY.Tです。
今回は、HubSpotが提供する主な機能と具体的な活用事例についてご紹介させていただきます。
- HubSpotにはどんな機能やサービスがあるのか知りたい
- 自社の課題を解決する手段として役立つかを確認したい
- 自社のビジネスに合ったツールかどうか知りたい
- 具体的な活用法を理解したい
このような疑問や悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?
機能やサービス内容をよく理解せずに導入を進めてしまい、期待していた効果が得られないケースは多いです。
この記事をお読みいただくと、
HubSpotがどのような機能を持ち、どのように活用できるかを理解し、自社のビジネスに最適な選択肢かどうかを見極めるヒントを得られます。
HubSpotにご興味をお持ちの方はぜひご覧ください。
HubSpotとは?
HubSpotは、チーム全員が同じ顧客情報を共有できるクラウド型CRMプラットフォームです。
主に以下の業務を効率的に行えます。
- マーケティング
- 営業
- カスタマーサポート
スタートアップ企業から大企業まで幅広い事業規模に対応しており、初心者でも簡単に操作できて、使いやすい点が特徴です。
また、顧客のデータを一元管理してチーム全体で共有できるので、部署間の連携が強化されビジネスの成長へとつながります。
HubSpotは、ビジネスの成長を目指す世界中の企業から支持されているCRMプラットフォームです。
HubSpot公式サイト:https://www.hubspot.jp/
HubSpotで何ができるの?主な5つの機能を解説
ここからは、HubSpotの主な5つの機能について解説します。
機能①マーケティングの自動化(Marketing Hub)
HubSpotのMarketing Hubを使えば、「リード発見→リード育成→顧客への昇格」のプロセスの自動化が可能です。
例えば以下のような作業を自動化する機能があります。
Eメールマーケティング
- ターゲットに合わせたメール配信を自動化し、Eメールの開封率を高めます
- 豊富なテンプレートが用意されているため、メールマガジンなどのEメール作成が簡単に行えます
リードスコアリング
- 見込み顧客を優先順位付けして効率的にフォローアップできます
- Webサイトの検索順位などのマーケティング効果を測定することで、より多くのユーザーにリーチすることができます
SNSの配信・管理
- 複数のSNSアカウントを一括で管理できます
- FacebookやInstagramなどのアカウントをHubSpotで一元管理し、SNSマーケティングを効率化してリードからの認知度を高めます
ブログ記事作成
- SEOを考慮した質の高い記事を効率的に作成できます
- 記事を通じて訪問者の関心を深め、購買行動につなげる仕組みを構築できます
広告作成・配信
- ターゲットに合った広告を効果的に配信できます
- 適切なリードに働きかけて、PPC(クリック課金型)キャンペーンを作成し、管理できます
行動喚起ボタン(CTA)の作成
- コンバージョン率を高めるボタンを簡単にデザインできます
- 訪問者ごとにCTAを変えることで、コンバージョン率を向上することができます
このようにMarketing Hubの各機能を活用することで、担当者の負担軽減や業務効率化につながります。
Marketing Hubは、多くの見込み客を引き込み、顧客へと昇格させる機能が充実しているため、マーケティング活動の成果を上げたい企業にとって強い味方となります。
機能②営業活動の効率化(Sales Hub)
HubSpotのSales Hubを使うと、営業活動の効率化、商談の成功率向上が期待できます。
以下の画面イメージのように、一つの作業スペースで、顧客とのメールや電話でのやりとり、タスク、取引の内容や進捗状況が分かります。
画面の左側には、顧客のメールアドレスや電話番号などの情報が表示されます。
画面の中心には顧客との取引内容がタイムライン形式で表示され、発着信やミーティングなどの行動履歴が確認できます。
引用:HubSpot
ここからは、Sales Hubの各機能について解説します。
コンタクト管理とパイプライン管理
- リードや取引の情報を一元管理し、リード獲得から契約締結までの流れを整理できます
- 営業パイプラインを拡大するための効率的なプロセス設計が可能です
Eメール追跡と自動送信
- 顧客とのメールやりとりをリアルタイムで追跡し、重要なタイミングを逃しません
- 自動送信機能により、パーソナライズされたEメールを適切なタイミングで顧客に届けます
セールスアナリティクスとレポート
- 営業活動のパフォーマンスをダッシュボードで可視化し、売上予測や収益追跡ができます
- チームや個人の成績データを分析し、データに基づく戦略的な意思決定を支援します
引用:HubSpot
引用:HubSpot
ドキュメント管理とタスク管理
- 営業用ドキュメントを効率的に保存し、簡単にアクセス・共有できる環境を提供します
- タスクの割り当てやリマインダー設定により、営業活動をスムーズに進めることができます
セールスオートメーションとワークフロー
- リードのセグメント化やタスクの割り当てを自動化し、営業プロセスが効率化できます
- カスタムワークフローを作成すると、繰り返しの作業時間を短縮し成果を最大化できます
このようにSales Hubの各機能を活用することで、営業活動の効率化とチームの成果を最大限に引き出すことができます。
機能③カスタマーサポートの自動化(Service Hub)
HubSpotのService Hubを活用すれば、カスタマーサポートの効率化と顧客満足度向上を実現できます。
問い合わせ対応を一元管理する「チケット管理システム」や、FAQサイトを簡単に作成できる「ナレッジベース」という機能があります。
チケット管理システム
チケット管理システムは、リードや顧客からの問い合わせを整理し優先度に応じて管理できる機能です。
問い合わせに優先度を付けたり、メモやコメントを残したりすることで、社内で顧客情報を共有し、対応漏れを防ぎながらスムーズなサポートが可能です。
すべての問い合わせを1つの場所で管理できるため、情報の散逸を防ぎ、業務効率化や顧客満足度の向上へとつながります。
ナレッジベース
引用:HubSpot
ナレッジベースを活用すると、商品やサービスに対するよくある質問をまとめたFAQサイトをWeb上で公開できます。
カテゴリーやサブカテゴリーで記事を整理したり、関連キーワードでタグ付けすることで、顧客が必要な情報を手軽に見つけることができます。
さらにAIを活用すれば、顧客のニーズを予測し、それに基づいて新しい記事を効率的に作成することも可能です。
このようにFAQサイトを作成することで、
- 顧客が自ら問題を解決できる環境を提供できる
- スタッフが複雑な問い合わせ対応に専念できる
以上のような効果が期待でき、業務効率が大幅に向上します。
機能④多様なSaaSとの同期・データ整理(Operations Hub)
HubSpotのOperations Hubを活用すると、SlackやGoogleスプレッドシートなどの他ツールとリアルタイムにデータを自動同期し、HubSpotへ統合できます。
これにより、ツールやデータベースに分散している顧客情報を効率よく一元管理できます。
また、重複データやデータ不一致の検出機能により、データの整合性も維持できます。
リアルタイム・両方向のデータ同期
- データをリアルタイムで同期することで、情報の欠落やタイムラグを最小限に抑え、業務をスムーズに進めることができます
- 相互にデータを同期することで、HubSpotと他ツール間のデータが常に最新の状態となり、情報不足や重複を防ぎます
データ品質管理オートメーション
- データの重複や誤入力を自動で検出し、データの品質を維持するための修正や最適化を自動で行います
- 自動でデータの品質を保つことにより、マーケティング活動や業務運用のリスクを最小限に抑えます
プロセスの自動化
- プログラマブルオートメーション機能を使うことで、JavaScriptベースのアクションを記述し、より自社や顧客のニーズに合わせた業務の自動化を行えます
- 複雑なワークフローを自動化することで、効率的な業務運営が可能になります
複数データの統合
- 複数のデータを1つに統合して、目的に合わせたレポートやダッシュボードを手軽に作成できます
- 複数のデータを統一できるので、多様な情報源を結びつけて幅広い視点から分析できます
機能⑤コンテンツ作成と管理 (Content Hub)
HubSpotのContent Hubは、専門知識がなくても簡単にWebサイトやブログを作成し、検索エンジン対策や訪問者データの分析をサポートする便利な機能です。
Content Hubの機能には、以下のようなものがあります。
SEO最適化と検索順位向上機能
- キーワードやコンテンツ構造を分析し、検索エンジンでの表示順位向上のためのアドバイスを提供してくれます
- ページやブログ記事の改善点を分かりやすく提示し、検索エンジンからのアクセスを増やすためのヒントを提供してくれます
リードジェネレーションサポート
- ランディングページやフォームを簡単に作成し、見込み顧客を効果的に獲得できます
- 作成したページやフォームから得られた顧客情報は自動連携されるため、リード管理プロセスがスムーズに行えます
AI搭載のコンテンツ作成・再利用機能
- AIツールを活用して高品質なブログ記事やWebページを迅速に作成できます
- 作成したコンテンツを再利用可能な形式で保存し、さまざまなチャネルで活用できます
Webサイトのデザイン・作成ツール
- ドラッグ&ドロップ操作で直感的にWebサイトを作成でき、専門知識がなくてもプロ仕様のデザインを作成できます
- あらかじめ用意されたデザインテーマを活用し、ブランドイメージに合ったサイトを短時間で作成できます
レポートとアナリティクス機能
- 訪問者の行動データを分析し、どのコンテンツが効果的かを明確に把握できます
- 作成したレポートにより、データに基づいたコンテンツ改善が可能です
Content Hubを活用すると、リード獲得を支援するランディングページやブログを簡単に作成でき、AIを活用して高品質なコンテンツを効率的に作成・再利用できます。
また、データ分析機能を活用して訪問者の行動を可視化し、効果的なコンテンツ戦略を実現します。
HubSpotの活用例3選
HubSpotの5つの機能について、ご理解いただけたでしょうか?
ここからは、HubSpotの活用例について、詳しくご紹介します。
活用例①リソース最適化によるビジネス革新
ネットビジネス支援を行うA社では、従来のプッシュ型営業から、HubSpotを活用したプル型マーケティングへ転換することで、労力を削減し大きな成果を上げました。
人件費と精神的な負担が大きかったプッシュ型営業から脱却し、HubSpot導入後は、面識のない人に対する営業活動はほぼゼロになりました。
その結果、新規顧客の獲得単価が約2倍に増加し、月間見込み客の獲得数は約50倍にまで達しました。
また、インサイドセールス代行を手がけるB社では、高コストで運用が複雑だった従来の営業管理ツールから、HubSpotへ移行しました。その結果、大幅なコスト削減と業務効率化を実現しました。
費用は従来ツールの5分の1に削減され、営業の進捗状況が可視化されることで、より精度の高い営業活動が可能になりました。また、WebサイトのPV数が5倍に増加するなど、マーケティング効果も大きく向上しています。
活用例②リード獲得率の大幅アップ
転職サイトの運営を行っているC社では、従来のアウトバンド営業中心の営業活動から、インバウンドマーケティングへ転換するため、HubSpotを導入しました。
その結果Webサイトの閲覧数が3倍、問い合わせ数は前年比5.5倍となり、リード獲得率が大幅にアップしました。資料ダウンロード数やセミナー参加企業数も右肩上がりの状態です。
さらに、アポイント獲得率はテレフォンアポインターの10倍、成約率も1.8倍に上昇するなど、HubSpotを活用することでマーケティング活動の成果が大幅に向上しています。
活用例③営業状況の可視化
電子部品などを扱うD社では、営業活動の進捗状況が把握しづらく、リードの受け渡しに時間がかかるという課題を抱えていました。そこでHubSpotの導入により、見込み客の行動を可視化し、問い合わせ対応の効率化を実現しました。
Sales Hubを活用すると、案件の進捗状況や優先順位を一目で把握できます。
以下の画面イメージはSales Hubの案件管理画面です。
案件の各ステータスは縦列で表示され、左から右へと案件が進んでいきます。
このように、一つの作業スペースで案件の進捗状況や優先順位を一元管理できます。
また、イベントプラットフォームを運営しているE社では、HubSpotを導入したことで、営業スタッフが個別にイベントの開催状況を確認する手間がなくなり、HubSpotをチェックするだけで情報を把握できるようになりました。
会議の準備時間が大幅に減ることで、営業担当者は顧客との対話に集中できる環境が整い、チーム全体のモチベーション向上にもつながっています。
HubSpot に関するよくある質問
HubSpot に関するよくある質問をまとめました。
無料版でできることは?
HubSpotの無料版では、CRM基本機能に加え、以下のような機能を利用できます。(利用制限あり)
- Webサイト作成
- 広告管理
- Eメールマーケティング
- ドキュメント管理
- 多言語コンテンツ作成
このように、無料版でも充実した機能が提供されており、CRMの利用が初めての方でも簡単に操作ができます。
無料版でユーザー制限はありますか?
Hubspotの無料版では、最大5人のユーザーが無料で利用できます。
中小企業や小規模のチームにとっては十分なユーザー数ですが、チームが拡大する場合には、有料版へのアップグレードが必要になります。
導入にはどの程度の技術知識が必要ですか?
無料版の導入には、特別な技術や知識は必要ありません。
直感的に操作できてガイド機能も充実しているため、初心者でも簡単に導入できます。
ただし、より高度な活用や本格的な導入を行う場合は、CRMやマーケティング戦略の知識がある程度必要になる場合があります。
より効果的に活用したい場合は、以下の方法をおすすめします。
- 公式の学習資料などを活用して知識を深める
・HubSpot Academy https://academy.hubspot.com/
・公式ブログ https://blog.hubspot.jp/ - HubSpot導入支援サービスを行っている適切なベンダーへ依頼する
技術的な知識が不足している場合でも、適切な支援サービスを活用することで、HubSpotの効果的な導入が可能です。
mcsでは、Hubspot導入・活用支援を行なっております。経験豊富なチームがサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
外部ツールと連携は可能ですか?
HubSpotはさまざまな外部ツールとの連携ができます。連携可能な代表ツールは次のとおりです。
スケジュール管理やドキュメント共有:Google Workspace、Microsoft Office
コミュニケーションツール:Slack、Teams
外部ツールとの連携により、HubSpotの機能を拡張し、業務効率化や顧客データの一元管理が可能になります。
ただし、連携には各ツールのライセンスや権限の確認が必要な場合があるため、注意が必要です。
導入コストはどのくらいですか?
無料プランから始められます。有料プランは機能に応じて、月額で数千円から数十万円の料金設定となります。企業の規模や必要な機能によって大きく変わるため、自社に合わせた適切なプランを選択しましょう。
詳しいHubSpot価格表はこちらをご覧ください。
HubSpotの活用でビジネス成長を目指しましょう
HubSpotは、マーケティングや営業、カスタマーサポートを一元管理することで、業務効率化や顧客満足度の向上を実現できるツールです。
この記事でご紹介した5つの主要な機能や具体的な活用事例を参考に、自社の課題解決にどのように役立つのか、ぜひご確認ください。HubSpotを導入することで、業務効率化はもちろん、顧客との関係をさらに深めて売上アップの新たなチャンスを作ることができます。
自社のビジネス成長に向けて、HubSpotの活用をご検討いただければ幸いです。
HubSpotを導入したい、あるいは導入したけど機能が多すぎて使いこなせない、設定やカスタマイズが難しい、社内リソースが不足していると感じていませんか?
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