はじめに
こんにちは。mcsのS.Aです。
- 営業チーム内での情報共有が円滑に進んでいない
- 商談や取引先をうまく管理できておらず、システム連携して効率よく管理したい
- わざわざSalesforceを見に行くことが億劫
こんな状況に悩みを抱えていませんか?
今回は以前「SalsforceとSlackの最強連携術」の記事でご紹介した、Sales Cloud for Slack についてお話しします。
前回記事でも紹介した通り、Sales Cloud for Slackとは、その名の通り営業活動に特化したSalesforceとSlackの連携アプリケーションです。
Sales Cloud for Slackを使用することで、業務フローの改善と営業活動の効率化が可能となり、上記のような問題の解決が期待できます。
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今回の記事はこんな方におすすめです。
- 社内のコミュニケーションツールとしてSlackを使用している
- 営業チームの業務フローを改善して、より効率的にSalesforceを活用したいと考えている
- 営業活動を効率化するために、Sales Cloud for Slackでどんなことができるのか知りたい
Sales Cloud for Slackとは
Sales Cloud for Slackは、SalesforceとSlackをシームレスに連携し、営業活動の効率化や、営業データの共有を利便化するためのアプリケーションです。
営業チームのSlackでのコラボレーションを実現し、商談成立を高速化したり、わざわざSalesforceを見に行くことなくSlack上で以下の業務を完結できます。
- Salesforceレコードを表示
- パイプラインを確認
- リマインダーの取得
- 商談の状況を把握
- 営業チームで商談成立の支援
Sales Cloud for Slackを使うと以下のメリットがあります。
- 営業活動の効率化
- シームレスな連携によるデータ管理
- タイムリーな連携によるデータ共有
- 柔軟な通知設定
次章では、Sales Cloud for Slackにどのような機能が搭載されているのかを紹介します。
Sales Cloud for Slackの解像度を上げて、ぜひ営業活動の生産性向上に役立ててみてください。
Sales Cloud for Slackアプリのインストールはこちらをご覧ください。
Sales Cloud for Slackの主な機能5選
1. Slack上でパイプラインを表示
Slackからセールスパイプラインの状況を表示することができます。
例えば、以下のような情報をSlack上で確認することが可能です。
- 商談全体の総額
- 各フェーズに存在する商談の詳細(または一覧)
- 各フェーズの商談を完了予定日で並び替えた一覧
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2. SlackからSalesforceのレコードを検索・編集
Slackから、リード・取引先・取引先責任者・商談オブジェクトのレコードを検索・編集することができます。
※ただし、基本的な項目のみ編集可能なので、他項目の編集が必要な場合にはSalesforce上で編集をする必要があります。
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3. 販売チャンネル(セールスチャンネル)を作成して商談や取引先レコードの共有
販売チャンネルとは、SalesforceレコードがリンクされているSlackチャンネルのことです。
Sales Cloud for Slackを有効化すると、SalesforceレコードをリンクできるSlackチャンネルの作成ができるようになります。
販売チャンネルを作成し任意の商談や取引先レコードをリンクすることで、営業チームのメンバーと共有することができます。
販売チャンネルの目的は、営業チームメンバーで商談や取引先の変化を監視・管理・共有し、営業活動の効率化を図ることです。
また、販売チャンネルは複数作成することができるため、営業チームごとにチャンネルを作成し、それぞれ通知設定などをカスタマイズすることで最適化できます。
販売チャンネルでできること
- 商談レコードの変更を販売チャンネルに通知
- チャンネルにリンクされている商談の [金額]、[フェーズ]、または [完了予定日] 項目が更新された場合に販売チャンネルに通知
- チャンネルにリンクされたレコードをSlack上から閲覧・編集
- チャンネルに表示されるレコードをユーザーの権限に基づいて制御
例)
・全てのユーザーに対して、レコードの取引先名や商談名、フェーズ名などのプレビューを表示しない
・全てのユーザーに対して、[Slack で表示] ボタンと [Salesforce で開く] ボタンのみ表示する
・全てのユーザーに対してオブジェクト種別のみ表示する
・レコード所有者及び、アクセス権の付与されたロールユーザーに対してのみレコードの取引先名や商談名、フェーズ名などのプレビューを表示する
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4. フィードチャンネルを作成して特定の条件に達した商談を管理
フィードチャンネルとは、販売チャンネルと同様にSalesforceレコードをリンクできるSlackチャンネルのことです。
販売チャンネルではチャンネルの種別が存在しないのに対し、フィードチャンネルは、「監視すべき商談 – #deals-to-watch」もしくは「成立商談 – #deals-won」の2つの種別のチャンネルが手動作成できます。
販売チャンネルではユーザーにより任意で追加された商談や取引先レコードが変化するたびに通知されますが、
フィードチャンネルでは、商談が特定の条件に達した場合にチャンネルに通知をします。
フィードチャンネルの目的は、上記の通り特定の条件を満たす商談を監視することです。
新規作成や成約など特定の条件を満たした商談をリアルタイム通知させることで、重要な商談を見逃しません。
また、販売チャンネルと同様に条件をカスタマイズすることが可能です。
フィードチャンネルでできること
- 特定の確度や金額の商談が作成または更新されたときに、「監視すべき商談 – #deals-to-watch」フィードチャンネルでメンバーに通知
- 商談成立時に「成立商談 – #deals-won」フィードチャンネルでメンバーに通知
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5. Salesforceの通知をSlackに連携
Sales Cloud for Slackを有効にすると、以下のようなSlack通知フローのテンプレートが自動で作成されます。
販売チャンネル、フィードチャンネルで紹介した特定条件に基づく通知機能はこれらのフローを元に作成します。
フロー名 | トリガー | 通知先 |
商談完了予定日までの Slack 通知の送信 | 自分が所有する商談の完了予定日が 7 日以内である | レコードを所有するユーザーにのみ、Sales Cloud for Slackアプリからリマインダーが表示されます |
[商談の次のステップ] が変更されていない場合の Slack 通知の送信 | [商談の次のステップ時に Slack アラームを送信] を設定して変更されない場合、商談の [次のステップ] 項目で [商談項目履歴] を有効にする必要があります | 所有する商談の次のステップが 30 日間変更されていない。|
商談フェーズが変更されていない場合の Slack 通知の送信 | ||
商談の変更に関する Slack 通知の送信 | 誰かが商談金額、完了予定日、またはフェーズを更新した | 商談レコードを含む販売チャンネル |
子商談が作成されたときに Slack で通知 | 誰かが販売チャンネルにリンクされている商談の子商談を作成した | 親商談を含む販売チャンネル |
成立した商談の Slack 通知の送信 | 誰かが 100 に等しい確度で商談の項目を更新した | 「成立商談 – #deals-won」フィードチャンネル |
監視する商談の Slack 通知の送信 | [監視すべき商談] 通知フローは Flow Builder からカスタマイズできます。[確度] 項目のパーセントと [金額] 項目の数を変更して、これらの通知トリガーが会社にとって有用になるようにします | 誰かが商談で、確度が 50 以上、金額が $0 より大きい項目を作成または更新した「監視すべき商談 – #deals-to-watch」フィードチャンネル |
まとめ
Sales Cloud for Slackは、営業チームの業務効率を大幅に向上させるアプリケーションです。
このアプリケーションを導入することで、以下のような利点があります。
- 営業活動の効率化
商談の進捗をリアルタイムで共有し、チーム全体の生産性を向上
- シームレスな連携によるデータ管理
Slackを通じてSalesforceのデータを簡単に共有、編集
- タイムリーな連携によるデータ共有
期限が近い商談や重要なリードに関する通知を受け取り、迅速な対応が可能に
- 柔軟な通知設定
販売チャンネルやフィードチャンネルを活用して、チームや条件に応じたカスタマイズが可能に
Salesforceを利用した営業活動の課題解決を目指す企業や、Slackを日常的に活用している営業チームにとって、Sales Cloud for Slackは良い選択肢のひとつです。
この機会にぜひ導入をご検討いただき、業務フローの改善を実現してください。
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