Salesforceで目標管理や予実管理ってどうやるの?ダッシュボード例もご紹介

こんにちは。合同会社mcs代表の稲員です。

「Salesforceで目標数値管理や予実管理をしたいけど、どうしたらいいのだろう?」
「ベストプラクティスはあるのかな?」

という悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。

本記事では、Salesforceで行う予実管理の方法やダッシュボード例をご紹介いたします。

目次

Salesforceで予実管理を行う方法

Salesforceで予実管理を行う方法は大きく分けて2つあります。

①標準オブジェクトを使用する

標準オブジェクトのひとつである商談オブジェクトに予算用レコードを作成(予算フラグ項目を用意) して、予算と実績を商談オブジェクト内で管理した上でレポートやダッシュボードを作成するのが一般的です。
Salesforce公式としてもこちらの方法を推奨しているそうです。

また、インストールと多少の設定を行ったらすぐに使えるパッケージをSalesforce公式が出しているので、作業の手間を省きたい方はこちらを使用するのも良さそうです。(ただしサポート対象外とのことです)

次にご説明する方法②よりもシンプルなので構築・保守工数は比較的少なくてすみますが、可視化したいデータすべてを標準オブジェクトに集約させて管理する必要があります。

②カスタムオブジェクトを作成する

より自由度高く集計したい場合は、予実用のカスタムオブジェクトを作成して運用するケースもあります。
運用上の理由で標準オブジェクトを使用できない、複数のオブジェクトのデータを集計したいときなどに向いています。

自由度が高まる反面、構築・保守工数が上がるというデメリットがあります。

番外編:標準機能「コラボレーション売上予測」を活用する

予実管理からは少しそれますが、Salesforceには販売予想を管理できる機能「コラボレーション売上予測」が標準で備わっています。
売上予測をメインで行いたい方は、まずこちらの機能を試してみるのもおすすめです。

機能の説明と操作手順はこちらから確認できます

標準オブジェクトを使用して作る、予実管理のダッシュボード例

以下は上記の方法①で構築した、予実管理のダッシュボード例です。
予実管理における一般的な指標をグラフ化してまとめてみました。

要素が多いので以降で分解してご説明していきます。

本ダッシュボードは商談オブジェクトのみで作成しています。
つまり表示されている数字やグラフの元になっているデータは、すべて商談オブジェクトに存在します。

商談オブジェクトに限らず1つのオブジェクトのみでダッシュボードを作成するメリットとして「検索条件」を作成しやすいというものがあります。

予実管理サンプルダッシュボードの検索条件画面

「検索条件」は項目ベースで作成するものなので、ダッシュボードを1つのオブジェクトのみで作成しておくと検索条件をダッシュボード全体に適用させることができます。
たとえば本ダッシュボードは「商談 所有者」で絞り込んだ場合にダッシュボード内の各グラフに適用することができます。

逆に、複数オブジェクトを使用してダッシュボードを作成するケースを想定してみましょう。
たとえば「Aオブジェクトには存在するがBオブジェクトには存在しない項目」を使用して検索条件を作成する場合、その検索条件でダッシュボードを絞り込んでも、Bオブジェクトを使用して作成したグラフには適用されません。
検索条件で絞り込まれているグラフと絞り込まれていないグラフがダッシュボード内に混在する状態になるため、見づらくなる可能性があります。

全体の構成

3部構成になっています。
それぞれについて以降でご説明していきます。

予実管理サンプルダッシュボードの構成

予実概要

予算合計、実績合計などを数字やゲージグラフで表示しています。
予実状況を俯瞰することができます。

予実管理サンプルダッシュボードの予実概要画面

予実概要では以下の情報をグラフ化して掲載しています。

  • 今年度の予算合計
  • 今年度の実績合計
  • 予算と実績の差分合計
  • 今年度の受注率
  • 受注案件の平均金額
  • 案件が受注に至るまでの平均日数
  • 達成率

予実詳細

予実概要で示した数字を月毎・予実毎・担当者毎などに細分化してグラフ化しています。

予実管理サンプルダッシュボードの予実詳細画面1つ目
予実管理サンプルダッシュボードの予実詳細画面2つ目

予実詳細では以下の情報をグラフ化して掲載しています。

  • 順調度
    • 予算の累計と実績の累計をそれぞれ線グラフで表現して、予実差累計が月毎にわかるようにしています
  • 今年度の月毎の実績と、前月との差額
    • 月毎の売上を棒グラフで、前月との差額を折れ線グラフで表現しています
  • 今年度の月毎の実績・予算・予実差
  • 今年度の売上ベースの予実状況
  • 今年度の期待収益ベースの予実状況
    • 期待収益とは「商談金額×受注確度にて、期待できる収益を予測した金額」のことです。「期待収益」項目はSalesforceの商談オブジェクトに標準で用意されている項目です
    • たとえば商談金額が1,000万円、受注確度が40%の場合「期待収益」項目には1,000万円×40%=400万円が自動計算・表示されます
  • 今年度の担当者毎の売上達成率
  • 今年度の担当者毎の実績・予算・予実差

今月の進捗

本ダッシュボードにおける一番小さい単位(当月)でのグラフになります。
マネジメント層の方々であればこちらで当月の予実差を確認して、営業活動やメンバーのフォローに役立てていただけます。

予実管理サンプルダッシュボードの今月の進捗画面

今月の進捗では以下の情報をグラフ化して掲載しています。

  • 今月の売上ベースの予実状況
  • 今月の期待収益ベースの予実状況
  • 進行中の商談
    • 今月予算を達成するために、来月以降受注しそうな進行中の商談を前倒しできるか確認することができます

まとめ

Salesforceで予実管理をすることで、予実状況をリアルタイムで可視化・共有することができます。

また1つのダッシュボードで部門別・個人別に切り替えて確認することもできるので

  • 現在の営業状況を把握するために何を見たらいいか分からない
  • 予実状況を把握するのに色々な資料を確認しないといけず、時間がかかりすぎている

などの課題を解決することができます。

この記事が、Salesforceを使用した目標数値管理や予実管理の一助になれば幸いです。

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